博報堂エルダービジネス推進室では、50歳以上のエルダー生活者について、常時さまざまな調査・研究を実施しておりますが、このたび、団塊世代男性の定年(引退)後のアイデンティティと生き方にスポットを当て、「定年後に目指す『男のロマン』調査」を行いました。今回はその速報がまとまりましたので、ご報告申し上げます。本件調査は、全国の56〜58歳の男性411名に対し、2005年12月にインターネットで調査を行ったものです。
この結果、定年前後で団塊男性のアイデンティティを比較すると、定年後には「男としての自分」「夫としての自分」の数値が大幅に伸びていることが判明しました。特に「男としての自分」は21.2%となり、定年前の数値(5.3%)の4倍近くとなっています。
目指すライフスタイルは、「年齢にしばられない生き方をしたい」「自分が夢中になれるものを持っていたい」など刺激や変化を求める回答が6割を超える一方、「年齢に応じた暮らし方をしたい」「できるだけラクをしていきたい」などの消極的な回答はわずかでした。
また、定年後の他世代との関わり合いについては、「年代にこだわらずいろいろな人と知り合う」という回答が6割を超え、「同世代で気兼ねなく」を大きく上回りました。また、「様々な世代から刺激を受ける」「他世代を知りたい」「次世代と共創する」ことを求めていました。
定年後に取り組みたいことには、「清掃活動」「地域の防災」「NPOに参加」などが4割前後の高い数値を示し、ボランティアや社会貢献活動への意識の高さが伺えました。自分でやりたいことは「ネット上の情報発信活動」、家族・夫婦では「旅行・ホームパーティ」が高い数値となりました。
どの設問においても自己実現や夢を体現する回答が多く、 “老後・余生をつつがなく過ごす”という旧来の意識は薄いようです。団塊男性は、代表的な会社人世代です。その反面、「自分の夢」「男のこだわり」「地域や社会への貢献」といった願望を押さえつけていたのかもしれません。定年後の団塊男性たちは、積極的に若々しく生き、これまで断念していた「男のロマン」を実現したい、と考えているようです。 |